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禁煙宣言

所属しております
日本口腔インプラン学会も昨年禁煙宣言をして、
学会として禁煙活動を強化することなりました。

塩沢歯科医院としても、医療機関の一員として、禁煙宣言と禁煙活動を推進し、
皆様の健康増進のお役に立ちたいと考えました。


社団法人日本口腔インプラント学会の「禁煙宣言」を掲示します。



 周知のごとく、2005年2月、WHOにより「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」が成立しており、我々、日本口腔インプラント学会会員も、健康推進・死亡率低下を目指して生活習慣病患者を絶滅させる意味でも、率先して喫煙問題と真剣に取り組み、積極的な姿勢を打ち出していく必要があると考えます。
 喫煙による弊害は、呼吸器疾患はもとより、動脈硬化疾患、ガン発症を引き起こし、また間接的な受動喫煙によっても肺ガンや脳卒中、喘息、アトピー等を発症させます。このことからも、いかに喫煙が恐ろしいことであるかが伺い知れます。
 口腔内においても、喫煙者によるガンの発症率が非喫煙者に較べて増加傾向にあることは言うまでもありません。また喫煙は、特に歯周病発症の大な要因を占めております。さらに、喫煙による歯の変色、口臭、補綴物の不具合、インプラント治療後の不具合や悪化など、さまざまな悪影響を及ぼします。
 人間が生きるうえで最大の条件である<衣・食・住>のうち、<食>を支える最も大切な「歯」の疾患を予防する意味でも、今後、日本口腔インプラント学会は、ここに「禁煙宣言」を積極的に推進していくことを宣言いたします。

平成22年5月16日
                                   社団法人日本口腔インプラント学会
                                          理事長  川添 堯彬

基本方針
1.本会会員は、医療専門職に有る者として、会員全員が非喫煙者となることを目指す。
2.本会会員は、所属する研修施設の敷地内禁煙化を積極的に実践することを目指す。
3.本会会員は、本学会開催の会議、主催する講演会・講習会などの会場施設・敷地内の完全禁煙化を目指す。
4.本会会員は、病院・クリニック(診療所)、老人介護・福祉施設ならびに教育研修機関の施設内など全面禁煙を目指す。
5.他の禁煙推進団体(学会)との協力と連携を図り、社会全体が自主的に禁煙を目指すような積極的な支援を推進する。

# by siodent | 2011-01-04 03:12

歯根表面積(2)

歯根表面積の続きについて解説します。
前回は、歯の負担力は骨に支えられている根の表面積が、
多ければ負担力があり、
少なければ負担力は少なくなるというお話でした。

実際の根の表面積はどのくらいあるのでしょうか。
一説では、ほぼ手のひらの面積といわれていますが、
根拠となる各々の歯の根の面積のデータにあたってみました。

参考データを示します。
表は片方だけのデータですので、左右両側はこの合計の2倍になります。

歯根表面積(2)_f0205412_1738446.jpg

上顎の歯の根の表面積は3948平方ミリメートル

歯根表面積(2)_f0205412_17395851.jpg

下顎の表面積は3668平方ミリメートル

この値はあくまでも平均値ですので、個人差は当然ありますが、
健全な歯と歯茎をお持ちの方、
あるいは永久歯が生えそろったばかりのときは、
このくらい骨の支えがあることになります。

一辺が約87ミリの正方形の面積、
おおよそ手のひらの面積とされていたのは、
ほぼ正しいと理解してよいようです。
さて、
歯周病が進行すると、骨が吸収します。
どの程度骨が吸収すると、咬合負担面積はどの程度減少するのでしょうか。

ここが一番知りたいところです。

次回はそのことについてお話します。

# by siodent | 2011-01-03 17:44

謹賀新年

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

ブログ更新が滞ってしまいました。
申し訳ありません。

今年は心機一転頑張って参りますので
どうかよろしくお願いします。

# by siodent | 2011-01-01 17:26

歯根の面積(1)

歯で食物などをしっかり噛むためには、あごの骨に歯が支えられていなければなりません。
支えが不十分であれば、しっかり噛むことはできません。

そこで、地面に杭を打ち込んで、横木を渡した柵を考えて見てください。
柵がしっかりしているか、しかもその柵がこれから何十年と長くもつかどうかは、
さまざまな条件が関係するでしょう。

1、杭の長さが長いか短いか、太いか細いか
2、杭の長さのの2/3以上地面に打ち込まれているか、あるいは1/2程度かそれ以下か
3、きちんとした間隔を保ち、地面に垂直にまた各杭ができるだけ平衡に打たれているか
4、すべての杭があるか、すでに何本か杭が失われてしまっているか
5、杭の周りの地面が雨や水の流れで失われ易いか、あるいは安定しているか
6、柵に横揺れの力が大きくかかるかどうか
7、杭が腐朽菌やシロアリの被害を受けているか、手入れをして防いでいるか
などなど、さまざまな要素が考えられます.
その他
8、地盤が軟弱かどうかなどの要素があるでしょう。

それらの条件の違いで、柵の強度と寿命は大きく異なってくることは容易に想像できます。

1~4までが主に現状におけるの柵の強度にかかわる要素
5~7までが主に将来のの耐久性にかかわる要素です。
8の条件は強度、耐久性両方に関係するでしょう。

耐久性に関することはひとまずおいておいて、
現状を知るという意味で、
柵の強度を代表する数値としてどのようなものを考えればいいでしょうか。
いろいろな考え方もあるでしょうが、
地中部分の杭の表面積の総和が柵全体の強度をよく代表するのではないかと思います。

歯の場合に置き換えて考えて見ますと、
骨に植わっている歯の根の部分の表面積の総和ですね。
(Σ=個々の歯の骨に結合している根の表面積)

これを咬合負担面積と仮に定義します。

文献に当たってみますと、健康で歯の周りの骨の吸収がない場合、約75~80平方センチ。
ほぼ手のひらの面積です。

歯周病などが進行して、歯を支える周囲の骨が吸収すると、
当然骨に支えられている咬合負担面積も減少します。
どの程度歯周病が進行したら、咬合負担面積はどの程度減少するのかが知りたいところなのですが、
重要に思われる基礎的な知識にもかかわらず、
この点に関しての研究はあまり見当たりません。

長くなりますので以下次号に続きます

# by siodent | 2010-03-29 16:20

外科用超音波装置

新しい治療器を導入しました。
機械の名前はサージボーンといいます。
一般に口腔の骨の処置には切れ刃のついたバーを回転させて使用したり、
ハンドツールとしての各種刃物が使われます。

回転器具は効率はよいのですが、回転熱が骨組織にダメージを与えたり、
骨の密度の差があったり、曲面の部位では、コントロールが難しく、
きれいなカットができにくいことなど、
口腔の微細な処置に際して不都合がありました。

この装置は、チップ先端の刃に超音波振動を伝え骨を切削することができます。
目に見えるほどの動きは感じられないのですが、
静かに骨が切削される感じは、今までの回転式のバーとは異質の感覚です。

また、粘膜などの軟組織は先端が当たっても切れません。
この特性を活用して、今まで困難であった骨の厚みの足らない部位に、
新たにスペースを確保してインプラントを植立できる可能性が広がります。

腫れや痛みの症状の出現も少ないです。
使用法についてさらに工夫を重ねていきます。

# by siodent | 2010-01-31 21:37